ジントニックの味やカロリー、おすすめの作り方とその歴史を知れ。
2015/11/24
ジントニック皆好きだろう? 人気だし、とても有名なカクテルだ。
もちろん俺も大好きだとも。酒としての飲みごたえと口当たりの良さ。また作り方や味付け、ジントニック一つで無数のパターンが有り、完成されたカクテルとして単品で飲んでもいいし、つまみと合わせて飲んでもいい。
食事と一緒に酒を飲むのが好きな俺が単品でも飲みたいと思う貴重なカクテルでもある。単品で飲めばカロリーも気にならないしな。
そんな老若男女問わずその味と飲みやすさで魅了してきた皆のカクテル、ジントニックについて書いていこうじゃないか。味、カロリーなどの基本的な知識から、個人的な考察。おすすめの作り方まで紹介しよう。
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目次
ジントニックの味、カロリー、早く知りたい!!
ジントニックってどんな味??美味しい?
ジントニックにかぎらず何かを紹介するならまず由来、成り立ちから話すのが基本だが、つまらん話は後にとっておこうじゃないか。しかもそんなに深い歴史じゃあない。
そもそもジントニックを知らない人にとっては気になるのはまず味だろう。もしかしたら既にバーやパブ、居酒屋にいて注文の参考に読んでいるかもしれないんだからな。
さて、ジントニックというのはその名の通り、蒸留酒「ジン」を「トニック」ウォーターで割ったシンプルなカクテルだ。わかり易い名前だね。
キレがあり、様々な香りのバリエーションを持つジンに、香草や柑橘系の果実から香りづけをした炭酸水であるトニックウォーターの組み合わせ・・・簡単に想像できると思うが、味そのものは極めてタンパクで、言ってしまえば薄味だ。
だが鼻に抜ける爽やかな香りが十分な飲みごたえと飲みやすさを両立し、主張しない故に飽きさせない。舌で楽しむというより鼻で楽しむ感覚かな。
グラスから薄く溢れる香りを楽しみながら一口。口当たりの良さと、主張しない味に引きずられるようにもう一口。グラスから口を離し、呼吸を再開した瞬間に押し寄せる圧倒的な清涼感。その香り。分厚いのに軽い矛と盾。清涼感が引いた直後、忘れていたジンの強さがふわりと心地よい熱を纏わせる・・・
ん? 飲んでるよ。ジントニック。まさに今。
また、シンプルということは作り方や味付け、フレーバーでガラリと違う姿を見せるということでもある。
隠し味に甘味料を使ったり、ライムやレモンを浮かべる、絞るのは一般的な方法だろう。他にも、使用したジンやトニックウォーターの違いもそのまま出てくる。
このお店のジントニックが美味しい! というようにお気に入りを見つけるのもいいだろう。俺が地元にある小汚いダーツバーのジントニックが何気に高水準だと知ったのは、色々と他の店のジントニックを飲んでからだった。適当に作ってるように見えていたんだけどな。
ジントニックのカロリーは低くないぞ
鼻に抜ける爽やかな香りが魅力のジントニック。スッキリとした口当たりに控えめな甘さとカロリーが低そうな印象を受けるが、ジントニックも立派な酒。当然そこそこのカロリーがある。
トニックウォーターにもカロリーがあり、ジンは度数の高い蒸留酒だ。アルコールのカロリーは糖質よりも高く、ジンの割合が多ければ・・・つまり濃く作ればその分だけカロリーは跳ね上がる。ちなみに糖質のカロリーは4kcal、アルコールのカロリーは7kcalだ。
ジントニックに限らずカクテルはどうしてもカロリーにばらつきが出てくるし、はっきりとしたことは言えない。フレーバーを使えば、甘味料を加えれば・・・と多めに見積もっていたほうがいいだろう。
と、言ってもカロリーが高いから太るかといえば違う。酒を飲むときに注意しなければならないのはつまみや食事、酒に入っている糖質だ。酒を飲むのにその辺りを気にするのは実にもったいないが、気になる人もいるよな。
アルコール、糖質、カロリー・・・酒と脂肪についてはこちらの記事に書いてみたから興味があったら読んでみてほしい。
気にせずに楽しむ。というのがもちろんベストだぜ。
ジントニックの由来が見せる2つの顔
ジントニックとは?どこから来たのか。
どんなものにも由来や始まり、起こりのエピソードというものは存在するし、もちろんジントニックも例外じゃない。
が、ジントニックの始まりとはかなりシンプルで、特に面白いエピソードでも何でもないんだな。
安価で手に入りやすく、度数の高さから手軽に酔えるということで一般大衆に手広く広まっていた蒸留酒であるジン。
そして使われる原料がマラリア防止に極めて役に立つということから、熱帯のイギリス植民地で健康飲料、保健飲料として飲まれていたトニックウォーター。
この2つを混ぜて飲んでみたら想像以上に美味いということで一気に広まり、生まれたのがジントニック・・・ぶっちゃけありふれた話だし、歴史の割にはいまいち面白みのない話だと思うね。
ところがジントニックの由来とジントニックの現在と比べてみると、2つの顔・・・異なった側面が浮き彫りになってくる。チェーン居酒屋から高級バーにまで広く普及しているジントニックの立ち位置について考えよう。
皆好きなジントニック!飾りのない大衆的な部分。
上で書いたジントニックの歴史・・・というにはチープだが、そのチープさにこそジントニックの本質が現れているな。
材料であるジンとトニックウォーターだが、この2つの共通点はなんだろう?
そう。この2つは人々の生活に極めて密接に結びつき、生活必需品とも呼べる程大衆に親しまれていた、根付いていたという部分だ。
ジンは生活が貧しい人間にも比較的簡単に手に入れることができた「安酒」の代表的存在の一つであり、強い酒故にすぐ酔っ払うことができるという部分から貴族や金持ちに嫌われ、「労働者(低い身分)の酒」という不名誉な渾名さえある。が、労働者にとって酒は心を癒やす最高の嗜好品だ。
一方トニックウォーターは当時の人間にとっては生命線。マラリアは蚊を媒介にする伝染病の一種で、死亡する可能性もある危険な病気であり、こんなものを野放しにしていては経済はボコボコ、社会そのものが崩壊する危険すらある。労働階級を中心に手広く広まっていなければならず、極めて大衆的な存在だ。
つまりジントニックとはお洒落、ハイセンス、モダンなカクテルなどではなく、無骨で野暮ったい庶民のカクテルなんだな。限られた選択肢の中から偶然生まれ、貧しい生活の延長から広まっていったのである。お、歴史の風格が出てきた。
過酷な労働で心身ともに疲れ果て、喉もカラカラ・・・おもむろに大きめのグラスを手に取り、誕生日に友人から譲り受けたジンの残りをゆっくり注ぐ。買ってきたばかりのトニックウォーターの瓶を歯でこじ開け、待ちきれないと言わんばかりに空けた後、間を置かずに一気に呷る。
そんな光景が浮かんで来るようだ。ん?飲んでるよ。まさに今。
現代でもライブハウスや安いパブなんかで注文されているのをよく見るし、やはり口当たりの良さと爽やかさからゆっくり飲む、というよりもグイグイと飲むイメージがあるな。作るのも簡単で、アレンジもしやすい。マスター!ジントニック持ってきて!!
これがジントニックの大衆的な側面だ。
カクテルとしてのジントニック。酒の本分の向こう側。
さて、ジントニックは大衆的な側面の他にもうひとつの側面がある。すべてのバーテンダーの登竜門であり、研磨を重ねたその技術、知識がはっきりと現れる究極のスタンダード・カクテルとしての側面だ。
ジンとトニック(+ライム)というシンプルさ故に・・・シンプルだからこそバーテンダーの腕が問われる。どんなジンを選ぶのか?組み合わせるトニックウォーターは?ライムの使い方は?それぞれの比率はどうする?
これは「初めて入る店では一番最初にジントニックを頼め」という風潮が存在するほどバーテンダーの間では有名で、ジントニック一つでその店のレベルや性格、どこに力を入れているかがわかってしまうという。
もちろんこれはバーテンだけではなく、舌の肥えた客も知っている。そういう客はいわゆる上客になることが多いので、店の名刺代わりとも言えるジントニックで躓けば店の売上はもちろん、下手をすれば存続にすら関わるだろう。
それほど重要な立ち位置、重要なカクテルだということを知っていたかな?ちなみに俺は普通に知らなかったぜ!知っているはずがない!
ポイントは大衆的なルーツをもつジントニックというカクテルが酒という枠を超えてひとつの作品として追求されている点だ。
古代から存在する嗜好品である酒は、貧富問わず広く親しまれてきた。その中で生まれた「カクテル」は元々劣悪な品質の酒を少しでも美味しく飲むためにジュースや甘味料を加えたのが始まりであるとされる。
対してバーテンダーが目指すカクテルとしてのジントニックはどうだろう?
技を研磨し、知識を深め、その具現とも言わんばかりの熱意を見せて提供をする。言ってしまえばジンにトニックウォーターを突っ込んだだけのチープな飲み物を、自らの理想まで昇華する。
同じジントニックでも千差万別。味や香り、バランスを追求する様はまるで料理人のようじゃないか。
生活が豊かになり、資源も豊富な現代では様々な種類の酒を簡単に手に入れることができ、多くの人はその味を知っている。
そんな状況下で尚孤高を貫くスタンダード・カクテルの王道はもはや「大衆的」とは真逆の存在だ。
それは飲む側にとっても嗜好品の枠を大きく外れ、趣味の領域に達するといっていい。「美味しい。酔っ払うと気持ちいい。」という酒の本分を突き破り、提供する側もされる側もひとつの作品として向かい合う。
なんだろうねこれ! 何このかっこよさ!
皆が大好きなジントニックがこんなことになるなんて当時の大衆の誰が予想しただろう?これがジントニックのもう一つの側面である。
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ジントニックのレシピ、おすすめの作り方!俺達も追求してみよう!
ジントニックの味比べ。
どうだい?上の2つの側面を知ればこれからジントニックがまた違った形で見えるだろう?
正直たかがジントニック一つにこんな長い記事を書くことになるとは思わなかった・・・。
でもせっかくここまで紹介したんだから当然作り方も気になるよな。と言っても文中で何度も説明しているから不要かな?「ジンをトニックウォーターで割る」。終わり。
でもそれはあんまりだ。ひどすぎる。
だから適当に作って当時の歴史を振り返る「大衆スタイル」と、元バーテンダー直伝(上で言ってた小汚いバーのマスター)の作り方で、ちゃんと作ったジントニックの美味さを学ぶ「追求スタイル」。
この2つのジントニックの作り方を紹介しよう。そして是非飲み比べてほしい。
口に合うかはともかく、確実に「違い」が出てくる。まあ後者のほうが圧倒的に美味いと俺は思うがね。
ジントニックの材料を確認しよう
・ジン
まずはこれだな。これがないと始まらない。
ここでは「作り方による違い」を知ってもらいから正直なんでもいいんだが、美味しさを追求するなら簡単に手に入り、なおかつ値段の張るものがいいな。
物の値段というのは品質とレアリティで決定される。だがレアなものが美味いかといえばそうではなく、口にあわないケースも有るだろう。酒というのは本当に種類が多い。
簡単に手に入るということはそれだけポピュラーな味だということ。そして数があるのに値段が張るのは品質が優れているからだ。
・トニックウォーター
これも上と同じ基準で選んでもらえばいい。こだわらなければ何でもいいが、缶入りのものだけは避けてくれ。味も良くないがそれ以上に注ぎ口の問題で炭酸が死にやすい。缶では追求できない。
・ライム1/4
一応使うことにする。今のジントニックにはライムが入っている方が一般的だし、それに習うことにする。なければレモンでもいい。ライムをおすすめするけどな。
・氷
こだわる必要はどこにもないが、クラッシュタイプはおすすめしない。溶けやすく、水っぽくなってしまう。
ジントニック大衆スタイルのレシピ
1 グラスに氷を突っ込む。
2 ジンをグラス三分の一程度注ぐ。
3 トニックウォーターを注ぐ。
4 ライムを絞る。
5 軽くステア(かき混ぜること)
6 完成
・・・いや、わかってるよ。かなり適当だ。
でもジントニックを作れと言われたらほとんどの人間がこうやって作るんじゃないか?
これでも立派なジントニックだし、俺が学生の頃バイトしていた居酒屋はこうやって作っていた。どこもこんな作り方だろう。
熱帯の英国植民地、大衆に親しまれた「偶然のカクテル」の歴史に思いを馳せながら飲んでくれ。
元バーテンダーおすすめ追求スタイルのレシピ
1 冷えたグラスを用意する。
必須条件だ。なければ冷凍庫にでも突っ込んでさっさと冷やそう。
2 氷と水を入れ、ステアした後、水を捨てる。
グラスと氷についた「霜」を落とすのが目的だ。これで炭酸の発泡を防ぐことができる。
3 ジンをグラス三分の一程度注ぐ
特に何も言うことはない。
4 ライムを絞る
まず一番上の氷に少量垂らし、その後氷に触れないように絞ろう。こうすると完成後にもライムの香りが活きる。ん~!!
5 手早くステア
もたもたしてると氷が溶けるから急ぐんだ。
6 トニックウォーターを注ぐ。
グラスを傾け、這わせるようにゆっくり注ぐのがいい。下手に注ぐと炭酸が死んで台無しだ。
7 かるーくステア
バースプーンで氷を持ち上げるようにやるのがベストだが、なければ下から上に軽く一回転させよう。あんまりクルクルやったら炭酸が発泡しておしまいだ。
8 完成!!
どうだ!これが元バーテンダーおすすめの作り方。ガチで作った現代のジントニックだ!
飲んでみればわかると思うが適当に作った大衆スタイルと比べるとその差は歴然だろう。
キレのある炭酸、より深く香るライムの香り、三位一体のバランス・・・そこに大衆感はもうない。カクテルとしての完成度を(ある程度)追求したこのジントニックは、やはり嗜好品の枠を超えたひとつの作品として乾いた心を潤すだろう。ん~!美味い!!
・・・まあ、おそらくこの記事を読みながら本当に作っている人はまずいないだろうが、機会があったら是非試してもらいたい。そしてできれば飲み比べてほしい。ここまで違うのかと驚くことは間違いない。マジだからね!
まあ俺は面倒だからジントニックを作るときは適当に作ってるんだけどな!大衆スタイル万歳!「歴史に思いを馳せながら」という口当たりの良い言葉を免罪符に、2杯3杯と呷るスタンスは現代のジントニックに対する冒涜のような気もするが、好きなんだからしかたがないだろう?なあ。
この記事を見てくれた人がジントニックというカクテルをより多く飲んでくれることを願う。
- 知識の泉 おすすめ, カロリー, ジントニック, 作り方, 味
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